2011年7月23日土曜日

南アルプス、好天の塩見岳でリベンジ♪

2011年7月16日(土)晴れ後曇り~7月17日(日)晴れ

【標高】
鳥倉登山口(1780m)~三伏峠(2585m)~烏帽子岳(2726m)~塩見岳(東峰3052m)

【コースタイム】
◎16日
伊那大島駅(6:45)~鳥倉登山口(8:50)~塩川土場分岐(10:22)~三伏峠(10:50~11:20)
~烏帽子岳(12:05~12:42)~三伏峠水場偵察(13:30)~三伏峠テント場(13:45)
※この日は三伏山(2615m)にて展望ディナー♪
◎17日
三伏峠テント場(4:05)~三伏山(4:15~4:35)~本谷山(5:07)~塩見新道分岐(5:58)
~塩見小屋(6:10)~塩見岳(6:56~7:40)~塩見小屋(8:28)~本谷山(9:30)
~三伏山(10:05~10:20)~三伏峠テント場(テント撤収)(10:30~11:20)~水場(11:55)
~鳥倉登山口(12:50~14:25)~伊那大島駅(16:15)

【温泉】
信州まつかわ温泉清流苑(400円)
※田舎セット(信州蕎麦&五平餅)(700円)にて満腹フィニッシュ♪

20代の頃、初めて南アルプスをテント縦走した時、選んだコースが北岳~塩見岳であった。
それなりの好天に恵まれた縦走だったが、締めの塩見岳山頂でガスに覆われ、雨の三伏峠でずぶ濡れのテント泊という後味の悪いフィニッシュとなった。それ以来、いつかはリベンジしてやりたい!と思い続けた塩見岳。今回、三伏峠をベースにして塩見岳を往復するコースでリベンジに挑む!。

久々のテント持参のフル装備。20kgあまりのザックを担ぎ、南アルプス特有の樹林帯の急登に些かの不安があったが、予想に反して思いのほか体が軽い♪。先週の中央アルプスがウォーミングアップになったのか?コースタイムを大幅に短縮して、三伏峠までジャスト2時間!。早い時間でテン場もガラガラ、お気に入りの区画を選び放題♪。比較的広い区画をソロテントで独占して、本日のお宿の完成。

三伏峠のお花畑より塩見岳

明日の塩見岳アタックに備え、サブザックにおやつを詰めて烏帽子岳までのウォーミングアップ。途中、三伏峠のお花畑より三伏沢越しに塩見岳の勇姿が神々しい。深田久弥氏をして「漆黒の鉄の兜」と言わしめたその山容は、南アルプス中央部に独立峰のごとく、他と一線を画する様に異彩を放って君臨している。カッコいい・・・。
三伏峠から30分程で辿りつく烏帽子岳山頂は、大井川源流部の谷を挟んだ塩見岳の絶好の展望台だ。ハイマツのステージ上に佇む惚れ惚れする様な姿に、旧来からの想いも相まって俄かに気分も昂揚する。同じように大井川源流部を挟み、西農鳥岳山頂よりワクワクしながら眺めた昔を思い出す。

この幸せな眺めをお供に、本日のおやつを堪能する。
本日のメニューは「ブルターニュ バターバームクーヘン♪」
本日のおやつ♪
お昼を食べていなかったこともあって、濃厚で、しかしながらくどくない上品な甘さが、すきっ腹に深く染み渡る♪。大変美味しく頂きました。

この日の夕餉は、三伏峠から10分程の三伏山山頂にて、塩見岳を眺めながらの展望ディナー。翌日の塩見岳山頂への想いはいやが上でも盛り上がる♪。

翌朝、白みかけた空が、雲ひとつない絶好の夏山日和を告げている。三伏山にて夜明けを待つが、塩見の稜線が近すぎて、構図の良い御来光は撮れそうもない。本日の長丁場を思い、そそくさと切り上げて山頂を目指す。

塩見岳山頂より秀麗富士
三伏峠から塩見岳山頂まで、コースタイムでは片道4時間。往復8時間と考えると、テント撤収時間も含め、鳥倉登山口発のバスの時間、14時25分にぎりぎり間に合うか・・・。延々と続く塩見までの稜線のアップダウンを、登りは確実に、下りは駆け下りる様に距離を稼いで行く。先を急ぐ登山路で、権右衛門山を巻く平坦な路がとてもありがたい。

できるだけ軽量化したサブザックも功を奏し、コースタイムを大幅に短縮。
3時間を切るタイムで塩見岳山頂(西峰)3046.9mに到着!。
 限りなく濃いブルーの空が目にしみる至高の山頂!(涙)。
雲ひとつない初夏の晴天の下。360度の大展望がこの塩見山頂を覆っている。
遠く、後立山から槍穂、乗鞍にかけての北アルプス連峰。伊那谷を挟んで中央アルプスの主稜線。先週の千畳敷と、稜線の向こうに木曽御嶽がちょこんと頭を覗かせる。目の前には、堂々とした山体を横たえる南アルプス南部の荒川三山が立派だ。前回の縦走時に歩いた仙塩尾根のどん詰まりには、優雅な山容の仙丈ヶ岳。大井川源流の谷を挟んで間の岳のでかい図体が迫力。その左肩には本邦2位の高峰北岳。甲斐駒ヶ岳の円錐の峰の左手には、遠く蓼科の優しげな山容。塩見岳山頂は、東峰の方がわずかに標高が高い3052m。西峰からその東峰へのプロムナードの行く手の先には、初夏の太陽に照らされて幽玄な富士の姿が、塩見岳展望のフィナーレを飾るように目に眩しく飛び込んでくる。

見えるべきものは、すべて見える。前回のガスに包まれた山頂のリベンジを果たしてなお余りある、ドラマチックな展望の山頂を思う存分に満喫する♪。
 
塩見小屋より塩見岳
2時間でも3時間でも離れがたい幸せな山頂の一時。バス利用の山行を恨めしく思いつつ、至高の塩見岳山頂を後にする。
途中、塩見小屋から振り仰ぐ朝日に輝く塩見岳の山容は、あいも変わらずに惚れ惚れとするほど堂々で、また来いよ!とでも言っているかの様に、青空の下、その懐を広げて横たわっていた。

きっとまた来るよ!

その山容に応えるように、幸せの峰を後にした・・・


今回の山行の写真をウェブアルバムにアップしました。
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アルバム 「南アルプス展望の峰」


青天の塩見岳をデジブックでもご覧頂けます。よろしければ以下のリンクよりご覧下さいませ。
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2011年7月14日木曜日

中央アルプス、静寂の展望台

2011年7月9日(土)晴れ時々曇り

【標高】
しらび平(1662m)~千畳敷(2612m)~三ノ沢岳(2846.5m)

【コースタイム】
管の台バス停(6:15)~しらび平(6:50~7:10)~千畳敷(7:17~7:40)~極楽平(7:55)~
三ノ沢分岐(8:05)~三ノ沢岳(9:10~11:00)~三ノ沢分岐(12:35)~極楽平(13:00)~
千畳敷(13:20~13:40)~しらび平(13:47~13:55)~管の台バス停(14:30)

【温泉】
こまくさの湯(600円)
※入浴後のソースかつ丼(800円)で完璧フィニッシュ(笑)

静寂の展望台、三ノ沢岳(2846.5m)
木曽駒ケ岳から空木岳へ、中央アルプスの百名山を結ぶ主稜線から西に外れた独立峰。
その端正な三角錐は、縦走の登山者を魅了する山容ではあるが、縦走途中にちょっと立ち寄るには少しばかり山頂が遠すぎる。そのせいか、登山者で賑わう主稜線の山々と比べ、シーズン中と言えども、この山頂を訪れる人は極端に少ない。しかしながら、この山頂から眺められるであろう中央アルプス主稜線の展望の秀逸さは、容易に想像できる。観光地化された千畳敷の雑踏を避け、静かなる山旅を満喫するにはとっておきの名峰だ。
かねてより登りたかったこの孤高の展望台、三ノ沢岳へ今回は千畳敷を起点としてのんびりとピストンする。

三重の自宅を3時前に出発、伊勢道~湾岸~中央道を快調にドライビングし、6時には駒ヶ根高原、管の台バス停に到着。
初夏の千畳敷
3年ぶりの駒ケ岳ロープウェイ♪予想に反し、ほとんど待ちもなく、1時間あまりで遥か2600mの雲の上、千畳敷の人となる。
ロープウェイは最後尾の特等席。標高を上げるにつれ、伊那谷の東に連なる南アルプスの連山、その上にひょっこりと富士山が頭を覗かせる。本日の展望への期待感はいやがうえでも盛り上がる。お馴染、宝剣岳が主役の千畳敷劇場を観覧しながら、軽めの腹ごしらえ。

右手の木曽駒ケ岳を目指す人混みをよそに、極楽平への静かな登路に足を踏み入れる。千畳敷左手の斜面を辿る事15分あまり、ターミナルの人影が豆粒の様に小さくなる頃、中央アルプス主稜線上、極楽平に到着。
頂上直下の残雪
大展望の稜線を期待していたものの、一転、木曽谷側からのガスに覆われ、出発時の晴天が嘘の様に、あっと言う間に辺り一面、白いベールに包まれる。
 2~3m先さえ見えない程のガスの中、三ノ沢岳に向かう広大な斜面を方角を間違えない様、慎重に下り始める。晴れていれば、きっと左右の眺めも素晴らしいであろう稜線のプロムナード。左手の谷の底からは涼しげな沢の音が響いてくるが、いくら目を凝らして見ても白い壁に覆われるばかり。ガスの中を歩むにつれ、髪の毛がじっとりと濡れ、毛先からぽたりと水滴が滴り落ちる。

折角ここまで来てこれでお終い?萎えそうになる気持ちに鞭打って、想像以上のアップダウンの連続を黙々と辿っていく。
木曽駒ケ岳に乾杯♪
立ち止まって見るべきものもなく、ただひたすらに山頂を目指すこと1時間あまり。頂上直下の残雪を踏みしめ、静寂の峰、三ノ沢岳山頂(2846.5m)に到着!

ここにきて三ノ沢岳山頂から西方を眺めれば、眼下に連なる木曽谷の山並み、そのどん詰まりには木曽御嶽の巨大な山体。谷のガスは徐々に切れて東へ東へと流れていく。振り返ると、中央アルプス主稜線を覆っていた白いベールも徐々に薄れていく。
期待を込めて待つ事半時。ついにでました!まずは主稜線の北側、花崗岩に覆われた白い山肌が姿を現す。
ミヤマキンバイと三ノ沢岳
滑川の谷を隔てて堂々たる木曽駒山群が指呼の間に横たわる。中でも、宝剣岳の岩の尖塔が稜線上に一際異彩を放っている。

 この贅沢なパノラマ劇場をお供に、毎度恒例!山のおやつタイム!!
※なんと贅沢な・・・・
本日のおやつは、恵那峡SAで仕入れた「ノーマルドーナッツ
この眺め一つで、下手なトッピングも一切不要。極上のエッセンスでいつもの数倍の美味しさの至高のメニューを満喫する。

すっかりとベールを脱いだ稜線北部に比べて、恥ずかしがり屋(?)の中央アルプス主稜線南部は中々その姿を現さない。
それでも信じて待つ事1時間半!ついに全貌露わに中央アルプス主稜線の千両役者が揃い踏み!伊奈川の渓谷沿い、長大な山肌を横たえる中央アルプス主稜線の南の果てに、空木岳と南駒ケ岳の堂々たる山容がその存在を誇示している。青空に映える二つの峰は、中央アルプスを代表する名峰に相応しく、威厳ある端正な姿が目に眩しい。空木岳はもちろんの事、南駒ケ岳も、深田久弥が最後まで百名山選定で悩んだというだけあって、魅力的な山容に登行欲がそそられる。

コーヒー片手に、この至高の眺めを十二分に満喫する、初夏の中央アルプス・・・
静寂の名峰三ノ沢岳。予想に違わず、中央アルプス主稜線を俯瞰する素晴らしい展望台でした!

今回の山行の写真をウェブアルバムにアップしました。
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アルバム 「中央アルプス、孤高の名峰」


孤高の名峰、三ノ沢岳をデジブックでもご覧頂けます。
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