2012年5月21日月曜日

みたび南伊勢。至高の海と山の回廊を辿る♪

2012年5月19日(土)晴れ

【標高】
ロッジさらくわ(0m)~座佐の高(ざさのたか 429m)
【コースタイム】
ロッジさらくわ駐車場(7:55)~たまご浜(8:25~8:50)~座佐の尾根道分岐(9:15)~座佐浜(9:40~11:30)~
南尾根(中電尾根)~座佐の高第2ピーク(13:15)~分岐引き返し~座佐の高第2ピーク(13:45~14:10)~
芦浜道分岐(14:20)~沢筋出会(14:45)~新桑不動の滝~吉田橋(15:53)~ロッジさらくわ(16:05)



海跡湖。
かつて海だった所が砂丘,砂嘴(さし),砂州の発達により海岸の湖沼となったもの。

南伊勢の近辺では、海跡湖と呼ばれる地形にいくつも出逢う事ができる。
先日訪れた塩竃浜しかり、相賀浦の町自体も、巨大な海跡湖「大池」の畔に軒を連ねる港町である。私と海跡湖との出逢いは、南伊勢と大紀町との堺にある芦浜から。美しき海岸線と奇跡的に隔離された豊かな汽水域の絶妙なるコラボレーション。初めて目にする自然界の造形の妙に甚く感動した記憶がある。
その芦浜から、緑深き稜線を挟んだ東隣。波穏やかな南伊勢の古和浦の海岸沿いに、芦浜池よりも一回り大きい海跡湖を地図上に確認する事ができる。

「座佐浜」と「座佐池」。
そこは、海山美しき南伊勢の片隅で、まるで俗世から隔離されたかの様に、人知れず奏でられる自然界の二重奏。海上から、あるいは山道を越えなければ辿りつけない、この手つかずの自然の造形美を堪能するために、五月晴れの一日、みたび南伊勢の美しき海岸線を周遊する。

座佐の高南尾根(中電尾根)より座佐浜と古和浦を望む
 南伊勢の低山を彷徨う。

新桑竃の集落の奥。ロッジさらくわがスタート地点。
早朝の静かな駐車場に車を停車して、本日最初の目的地「たまご浜」を目指して出発。
地図上で確認すると、たまご浜への道の取り付きは、裏手の細い用水を渡った対岸にある筈・・・
用水をやや上流に遡った対岸に、赤いテープの目印を見つけ、疑いもなく山道へと取り付く。
しばらく斜面を這い上がるが、浜を目指すどころかどんどんと標高を稼いでいる雰囲気。何か変?
しばらくすると、踏み跡もはっきりとした稜線上の路に合流する。
どうやら本来の路を大きく西に外れて、座佐の高の北側の稜線上(座佐の高道と呼ぶらしい)に乗っかってしまった様だ。このままたまご浜をパスして、座佐の高に直登し、それから座佐浜に降りるルートも考えたが、せっかくなので、第一目標の「たまご浜」を目指して稜線を下山する事とする。若干想定外のタイムロス&体力ロス・・・(疲)
※これが座佐の高山頂でのハプニングの序奏へと・・・(苦笑)

至高の周遊コース♪
 そんなこんなで「たまご浜」。

たまご浜、名前から想像される穏やかな響きとは裏腹に、ゴロゴロとした岩が敷き詰められ、傍らには朽ち果てた漁船の残骸が横たわる。一見いかにも硬派な雰囲気漂う海岸だ。
しかしながら、古和浦最深部に面した入り江の水面は穏やかで、菜の花に似た黄色い花の群落が荒れた雰囲気の海岸に、柔らかな落ち着きを添えている。花の名前は「イワタイゲキ」。何ともいかつい名前だが、この浜においては貴重なる一服の清涼剤。
潮風に揺れる淡く優しげな色彩に、しばし初夏の頃の、どこか穏やかで静かな浜辺の雰囲気を堪能する。


ゴロゴロとした岩の海岸
 ここにも海跡湖「薄月池」。

たまご浜から座佐浜へ。古和浦沿い、常緑の雑木林に覆われた尾根道を緩やかにトレースしていく。路が座佐の高への尾根道の分岐に合流する頃、古和浦側に大きく開けた展望地に到着する。朝陽にきらきらと輝く波穏やかな古和浦の水面に、マグロ養殖の生簀が美しい幾何学模様を描いている。対岸の半島部は、南伊勢の海岸を象徴するリアス式の荒々しい断崖壁が、す~っと海に流れ落ちている。そんな険しい海岸線に囲まれる一隅に、対照的に緩やかな弧を描く美しい砂浜が横たわっている。浜の奥には満面と水を湛える海跡湖。天神山の稜線の麓に奇跡的に隔離された海跡湖「薄月池」だ。ここにも砂州と海跡湖の美しきコラボレーション。潮の流れが作る自然の不思議な芸術作品だ。
今のところ、この浜へ歩いて訪れた報告は見た事がない・・・果たしてこの浜にたどり着く陸路はあるのだろうか?こちらも、ぜひともいつかは足を踏み入れてみたい海岸だ。

対岸にも海跡湖の薄月池
 美しき海岸線「座佐浜」へ。

程なくして、山道は樹林に囲まれた枯れ沢の下りへと。
路が平坦になり始めた頃、木漏れ日光る新緑の林の向こうから、緩やかなリズムで打ち寄せる優しげな波音が聞こえてくる。テンション最高潮♪。いざ光差す方角へ!
最後の林を抜けると、目の前には、五月の晴れやかな青空の下、両手を広げるかの様に美しき海岸線がお出迎え。 緩やかに弧を描く美しき海岸線。「座佐浜」に到着だ。浜のスケールは今までのどの浜よりも一回り大きい。芦浜の様に直接外海に面していない分、心なしか打ち寄せる波は優しげだ。
浜の全貌を眺めたくてちょっとした崖によじ登ってみる。玉砂利の様にざくざくした浜を思わず童心に戻って駆け回ってみる。優しく奏でられる波音に聞き入りたくて、そっと浜辺に寝そべってみる。人気ない海岸にただ一人。豊かな自然に溶け込んでしまうかの様な柔らかな一体感を感じつつ、至高の浜辺を独り占めするこの上もない贅沢な幸せを、心よりひしひしと噛み締める。

も~っ最高♪

座佐浜ブラボ~。

美しき弧を描く座佐浜の海岸線
 座佐池と座佐の高。

広大な座佐浜の奥。これまた今までよりも一回り大きな海跡湖、「座佐池」が満面と水を湛えている。湖畔には、たまご浜同様、イワタイゲキの群落が柔らかく岸辺を彩っている。豊かな水面に影を落とすのが、本日の目的地「座佐の高」。低山ながら、四方に尾根を張る堂々とした山容が、青空と湖水に映えて想像以上に立派に見える。新緑に萌える山肌も、五月晴れの下すこぶる美しく色づいている。

座佐池は座佐の高の稜線に区切られて、こちら大きな北池と小さな南池の二つに分かれている。

座佐池より座佐の高
  座佐池(南池)。

稜線で区切られた南池は、深緑の湖水を静かに湛えて、どこか神秘的な雰囲気。湖面に映えるハマナツメの新緑が、神々しい雰囲気を控えめに演出している。

神秘的な海跡湖、座佐池(南池)
 至高の美磯。

座佐浜の南には、美浜一転、散策に手頃な美磯が、古和浦の清き水面に洗われる様に連なっている。巨大な岩のオブジェを見渡しながら、しばしこの美磯を散策する。岩を洗う海水は、内海とは思えぬほど、どこまでも美しく澄み渡っている。

水清き古和浦
 本日のおやつ~♪。

この美しき古和浦の水面を堪能しつつ、毎度お馴染みおやつタ~イム♪
今日は和風に「桜餅~!」
前日、会社帰りのいつものディスカウントショップ。お菓子コーナーに並ぶ88円の和菓子セット♪
目移りする和菓子の群の中、一際目に付く季節の彩り。桜餅6個入り、わずか88円也!(安っ)
ほのかな桜葉の香りの中、桜色のもちもちお餅に、しっとりこしあんの絶妙なハーモニー♪
美しき景観に、ほのかに色づく桜色。日本人の美的センスに感動しつつ、6個丸ごとぺろりあ~ん♪
大変おいしゅう頂きました~

美しき古和浦の水面に♪
 座佐の高南尾根へ。

爽やかな五月の空の下、ま~ったりと座佐浜を満喫する事2時間少々!離れ難き楽園に後ろ髪を引かれつつも、座佐の高目指して再始動。
浜の南側斜面、見落としてしまいそうな赤いテープを目印に、稜線への急登を一気に這い上がる。
程なくして、抜ける様な青空が頭上一杯広がって、目の前にどこまでも青き熊野灘の大海原が、じゃじゃ~んっ!と満を持しての大登場っ!思わず絶句のオーシャンビューっ!

座佐の高南尾根(中電尾根)、断崖絶壁をゆく
 名付けて「天空海道」。

高所恐怖症の方は、思わず足がすくみそうな高度感。恐る恐る体を乗り出してみると、眼下にはまるで夢の様に美しく輝くエメラルドグリーンの大海原。南伊勢の山歩きガイドには、「絶壁危険」と記され、あえて登山路が描かれていないが、実際にはしっかとした稜線道が座佐の高山頂に向かって延々と連なっている。空と海の合間を漂う様な爽快な稜線散歩。そこは「天空海道」とでも名付けたくなる様な至高の稜線道。座佐浜まで訪れて、ここを通らずして帰ってしまうとは・・・いわばおかげ横丁に寄らずして帰るお伊勢参りの様。あ~もったいない・・・。いや何のこっちゃ・・・・(苦笑)
この稜線路、芦浜原発測量のために中電が開拓した路だろうか、数メートル置きに中電の石標が埋め込まれ、誰が名付けたか「中電尾根」とも呼ばれている。

座佐の高より座佐浜と座佐池(北池)を望む
 静寂の座佐の高山頂で。

左手に熊野灘のオーシャンビュー。右手後方、ちらりと古和浦と座佐浜の美景観。一部、芦浜と芦浜池の絶妙なるコラボレーション。至るところで爽快なる眺望を楽しめる一方、標高差430mの山頂まで、小刻みなアップダウンを繰り返しながらたっぷり2時間近く。歩き応えも十分な稜線漫歩だ。
漸くたどりつく座佐の高山頂は、これと言った標識もなく、やや拍子抜け。とはいえ、古和浦側に開けた展望は相変わらずの爽快感。美しき海岸線を描く座佐浜と座佐池のコラボレーションが、本日の山歩きの締めを飾るに相応しく、眼下に美しく横たわっている。
また一つ。南伊勢の隠れた名山との出会いを一人しみじみと噛み締める。

・・・と思っていたら・・・
俄かに左足のふくらはぎがつってしまい、静寂の山頂にて、一人苦しさでしこたまのた打ち回る・・・

高をくくっていた、想像以上の足への疲れ・・・

南伊勢の低山あな恐るべし・・・・(苦笑)

沢音涼しげな芦浜道を下る
 沢音響く芦浜道。

下山は姫越山への尾根道をしばらく下り、つづら折れの芦浜道へ。
先日の切間の八~タコラ山の時同様、海の傍とは思えぬほど、立派な沢沿いの登山路が続いている。水量はむしろこちらの方が立派。そこかしこで、絵になる小滝に出逢う事ができる。主役は、「新桑不動の滝」。落差15mほどの二段の滝が、新緑の木々に覆われて涼やかな沢音を響かせている。

新緑の新桑不動の滝

一日たっぷり、海と山の周遊コース♪

また一つ。南伊勢に名峰あり。
座佐池あっての座佐の高。
南伊勢の海跡湖を巡る山旅は、自然の偶然なる芸術作品を、心より堪能できる至高の周遊コースを約束してくれる。
そんな素敵な南伊勢の海山道。これからも、ますます深みにはまりそう。

でもね・・・

夏場はちょっとお休みね♪

だって、低山、暑すぎっ・・・(爆)

南伊勢の至高の海山周遊ハイクをウェブアルバムにアップしました。よろしければ以下のリンクよりご覧下さいませ。
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南伊勢、静寂の海と山の回廊をたどる♪



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2012年5月12日土曜日

南伊勢、静かなる新緑の名峰をゆく♪

2012年5月5日(土)晴れ

【標高】
白滝神社駐車場(25m)~切間の八[霧間の鉢](313.3m)~多幸良[諾炬羅]山(307m)
【コースタイム】
白滝神社駐車場(9:50)~白滝(10:00~10:15)~稜線(10:50)~切間の八東峰(11:10)~
切間の八頂上(11:25~12:10)~多幸良山北峰(13:15)~多幸良山本峰(13:25)~多幸良山北峰(13:40~14:15)~マイガイ林道(14:55)~白滝神社駐車場(15:30)


キリマノハチタコラヤマ

このへんてこりんな山の名前が気になり始めたのは何時の頃からだろう?
低山ながらアルペンムード漂う岩峰を眺めながらの縦走。美しき南伊勢の海の眺めを満喫できる抜群の眺望。この山を紹介する文章で必ずお目にかかるキーワードだ。
何時かは訪れたいと思っていたところに、先週の相賀浦浅間山から眺める「切間の八」の特徴ある山容。早く遊びにおいでよ♪と誘いかけているかの様に魅力的な稜線。
これはぜひともお邪魔しなければ・・・
新緑に萌える南伊勢の山肌も美しき五月晴れの一日。数年来の宿題であった南伊勢の名峰を訪れてみる。

南伊勢を横断するR260から、押渕の集落を抜けてゆくと、登山口の白滝神社に到着する。
静けさ漂う沢沿いの登山路は、南伊勢の海の傍とは思えぬ、まるで深山の雰囲気。程なくして神社の名前の通りの、御神体と思しき白滝がお出迎え。人里近い里山にも関わらず、思いのほか水量が豊富で美しい滝だ。
登山路は滝の左岸を詰め、奥へ奥へと沢沿いに続いている。

白滝

植林の里山の単調な景色を想像していたところに、雑木に覆われた涼しげな沢沿いの登山路への誘いは、何だかちょっぴり得をした気分。見上げると、五月の優しい陽光に光り輝く、木々の新緑が目に眩しい。
暫し美しき新緑のトンネルの中を彷徨う。

新緑輝く登山路をたどる

沢を外れて乾いた山道をたどる事数分。右手に稜線をトラバースして山頂へと向かう近道の分岐に出くわすが、ここは稜線を目指して迷わず直進。しばらく山道を詰めると、目の前の開けた稜線の縦走路に合流する。どうやら切間の八の東側のピークに登りつめた模様。樹幹には「霧間の鉢東峰」(265m)のプレートが。南側に切り開かれた展望地からの眺望は申し分なし。右手にこんもりと、緑美しき「切間の八」本峰の山体が横たわり、その左奥に贄湾の入り江が青く輝いている。左手には波穏やかな五ヶ所湾。
抜ける様な雲一つない五月の青空の下、早くも期待通りの、海のパノラマ劇場の幕開けである♪

切間の八より五ヶ所湾

東峰から緑に囲まれた稜線をほんの一登り。「切間の八」(313.3m)山頂へ。
さらに迫力を増す、リアス式に入り組んだ美しき五ヶ所湾の眺望。眼下の里山は萌える新緑に鮮やかに色づき、その奥には南伊勢の名山「鶴路山」、「龍仙山」の緑溢れる立派な山々。一転、北側の展望も大きく切り開かれ、伊勢の山屋の間ではお馴染み「七洞岳」から「獅子ヶ岳」、通称「度会アルプス」の峰々が、青空の下に延々と横たわる。

南伊勢の美しき入り江に♪

この申し分ない、青き海山の眺望をお供に、恒例のおやつタイム♪
本日のメニューはミニストップの「大きなパイシュー
大ぶりのパイシュー生地に包まれて、ボリュームたっぷりのカスタードとホイップクリームが至高のコラボレーション♪。青空に映える入り江の美しさに誘われて、お口の中も、幸せ味のハーモニーにほんわりと満たされる。

上品な甘さにまったりと浸りつつ、暫し心地よい五月の風を満喫する。



南伊勢の鹿島槍?
 切間の八から多幸良山へは、歩きやすいなだらかな縦走路が続いている。
緑に覆われた路を延々とたどってゆくと、やがて目の前に、岩の積み重なった立派な山体が飛び込んでくる。多幸良山本峰。とても300mそこらの低山とは思えぬ、実に堂々たる山容。実際には、北峰と合わせると、姿形良い双耳峰を成す多幸良山。稜線上から眺める美しい双耳峰の姿は、まるで「南伊勢の鹿島槍」と呼んでも決して大袈裟ではない、実に端正で素晴らしき山容である。

山頂直下の急登を一気に登りつめ、「多幸良山北峰」(307m)へ。
目の覚める程の海のパノラマ劇場は、いよいよクライマックスへと!

阿曽浦と見江島を望む

舞台一杯に広がるのは、阿曽浦から贄湾にかけての大パノラマ。その背景には、熊野灘と青天を分かつ遥かなる水平線。阿曽浦の奥にはイワツバメの越冬地としても知られる堂々たる見江島の姿。阿曽浦へと渡る、南島橋と阿曽浦大橋の南島親子大橋。波静かな贄湾に浮かぶ景勝戸島も、ここから見ると、まるで精巧なミニチュア細工の様。
青い海、青い空、緑輝く山々。素晴らしき舞台の上、五月の爽やかな風を受けながら、どの役者も思う存分にその魅力を輝かせている♪。

少し遅めの出発だったせいか、人っ子一人出会わない静かな山歩き。
風の音だけが響く静かな山頂。見応え十分のこのパノラマ劇場を、時間も忘れ、独り占めで思う存分に満喫する。

マイガイの谷をゆく

いつまでも離れ難き眺望に後ろ髪を引かれつつ、下山は沢音涼しげなマイガイの谷へ。
こちらもまた、海の近くとは思えぬ深山の雰囲気漂う、沢沿いの散策路。
暖地性シダの群生地としても知られるこの辺り。シダに囲まれた路を、里を目指して一気に下山する。


緑萌える新緑と、アルペンムード漂う岩峰の稜線。そして何より、息をのむ美しき南伊勢の海の大パノラマ。「切間の八」に「多幸良山」。南伊勢はおろか、三重県内でもトップクラスの名峰に名を連ねてもおかしくはない。長年思い続けてきた事も満更ではなかった・・・想像以上の散策路♪

風薫る五月、五月晴れの南伊勢名峰ハイクの一日でした。


南伊勢の新緑美しき稜線ハイクをウェブアルバムにアップしました。よろしければ以下のリンクよりご覧下さいませ。
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南伊勢の新緑散歩♪





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2012年5月6日日曜日

光り輝く海と山。南伊勢の海岸線をゆく♪

2012年4月29日(日)晴れのち曇り

【標高】
相賀浦漁港(0m)~局ヶ頂(310.7m)
【コースタイム】
相賀浦漁港(7:45)~相賀浦浅間山(8:00)~第3分岐(8:45)~局ヶ頂山頂(9:10~9:40)~かわ峠(10:15)~
海跡湖(10:30)~塩竃浜(10:40~12:15)~赤石鼻分岐(12:50)~赤石鼻(13:20)~網代浜(13:40)~
米子浜(14:15~14:35)~稜線(15:05)~相賀浦(15:25)


Yahoo地図で遊ぼ~♪(苦笑)
伊勢湾に面する我が町、明和町。
下御糸海岸に程近い我が家にマウスカーソルをピタリと合わせ、そのままページダウンキー(↓)で地図をひたすらスクロール。度会山地を乗り越えて南下したカーソルが、再び海(熊野灘)へと飛び出す直前に、緩やかな弧を描く美しい海岸線にたどり着く。

南伊勢町「塩竃浜(しゅうがはま)」

山道を歩いて越えなければたどり着けない、まるで俗世から隔離されたかの様に人気ない静かさに包まれる海岸。我が家から真南に存在するこの美しい海岸線。冬晴れの日にぜひ訪れてみたいと思いつつ、気づいてみれば桜の季節も通りすぎ・・・・。GW前半晴れの一日。ようやく思いを遂げる機会に恵まれる♪。
今回は、南伊勢の海を満喫する名峰「局ヶ頂」を経由して、塩竃浜~網代浜~米子浜をつなぐ周回コースをたどってみる。

【局ヶ頂より海岸線を周回するコースをたどる】
 スタートは、南伊勢町相賀浦の漁港町。
港を見下ろす高台には、廃校となった旧相賀小学校の建物を改修した体験宿泊施設の「海ぼうず」が聳え立つ。その校庭の奥からは局ヶ頂への登山路が続いている。そこからほんの一登りでたどり着くのが相賀浦浅間山。振り向けば朝陽に煌く相賀浦の海。ひしめく民家の瓦屋根が、春の柔らかな陽光に照らされきらきらと美しい。
ここより局ヶ頂山頂までおよそ3km。南海の明るい雰囲気に覆われた縦走路が、山頂に向かって延々と連なっている。左手にはそこかしこで、煌く熊野灘の大海原。

【稜線より米子浜を見下ろす】
 局ヶ頂の稜線は、沖合いから見るとぎざぎざの鋸の様に見える事から、漁師の間では別名「のこぎり山」とも言われている。
その名前の通り、縦走路は小刻みなアップダウンが連続する。わずか300m程度の標高とはいえ、海抜0mからの登りと、連続するアップダウン。加えて3ヶ月ぶりの山歩きと、初夏を思わせる様な強い日差しは、鈍りきった体に容赦なく襲い掛かる・・・
相賀浦トンネルからの登路が合流する頃、目の前に立ちはだかる最後のアップダウン。亀の様な歩みで悪戦苦闘する事数分。息も絶え絶えに登り着く局ヶ頂の頂上。
出迎えてくれるのは、目の覚める様なオーシャンビュー♪

【局ヶ頂山頂より五ヶ所湾入口を挟んで田曽浦方面を望む】
 目の前、赤石鼻の向こうに果てしなく広がる熊野灘の大海原。
左手には、止ノ鼻へと連なるリアス式の荒々しい海岸線。五ヶ所湾の入口を挟んだ対岸に、田曽浦の半島が横たわり、その奥に広がる英虞湾の向こうには、遠く志摩半島(さきしま半島)の山並みが、柔らかな春の海原の色彩に染まるかの様に、やんわりと霞んで見えている。
転じて右手には、緩やかな弧を描く塩竃浜の美しい海岸線。その奥に、再び海に山が流れ落ちるリアス式の海岸線が対照的だ。
山頂には、南伊勢町設置の立派な展望版も整備されている。晴れの一日。局ヶ頂山頂からは、爽快なるオーシャンビューを存分に満喫する事ができる。

【塩竃浜を見下ろす】
 この至高の眺めをお供に、ひさびさ山のおやつタイム♪。
本日のメニューはミニストップの「抹茶ロールケーキ」。
甘さ控えめしっとりクリームと、ほのかな抹茶味のロール生地が絶妙な食べ心地。味わい深き展望も加わって、大変おいしゅう頂きました~♪。

【美しき塩竃浜に♪】

おやつも堪能したところで、いよいよ本日の目的地?塩竃浜へ。
局ヶ頂から塩竃浜まで、これまたおよそ3kmほど。かわ峠までの下り路、途中、塩竃浜と海跡湖のコラボレーションを見下ろす事ができる。お隣、大紀町との境にある芦浜と芦浜池の組み合わせを髣髴させる眺めだ。海跡湖の周囲はハマナツメの群生地となっており、初夏の頃、可憐な花を咲かせる事でも知られている。
今まさに新緑も鮮やかな海跡湖の縁を通り抜け、白波寄せる海岸へと。玉石光る美しい海岸に、熊野灘の穏やかな波が打ち寄せる。浜に繰り返される白波の舞。幾度も幾度も、母なる海の調を奏でるかの様に・・・

【塩竃浜にて】
 塩竃浜
その昔、平氏の落人達がたどり着き、製塩業にて細々と暮らしていたという言い伝え。
人気ない海岸に一人たたずんで、繰り返される波の音にただ耳を傾けていると、あたかも平氏の落人達の息づかいまでもが聞こえて来る様・・・。
な~んてわざとらしい気分に浸りたくなるほど(苦笑)、この浜には人っ子一人いない、波の音だけが心地よく響いている。まるでプライベートビーチ気分で素晴らしいロケーションを独り占め♪。
初夏を思わせる様に照りつける、南海の明るい日差しを体一杯に浴びながら、秀逸なる浜の一時を思う存分に満喫する。
※おかげで真っ赤なお猿さん・・・(苦笑)

【打ち寄せる波飛沫】
 大休止の後は、塩竃浜から局ヶ頂への直登ルートへ。
浜の東、見落としてしまう程目立たぬ登り口から、局ヶ頂と赤石鼻を結ぶ稜線へと這い上がる。
振り返ると眼下には遠くなる塩竃浜。春霞に煙る海岸線は相変わらず美しい。
赤石鼻の先端までは、熊野灘の大海原を遥か眼下に見下ろす様なやせ尾根が続いている。目が眩むような高度感に足元がすくみそう・・・。足を踏み外さぬ様に気をつけながら、岬の先端、赤石鼻へ。

【赤石鼻への稜線より】
 赤石鼻からは、これまたプライベートビーチの様に静かな網代浜、米子浜へ。
網代浜から米子浜へのルートは、歩く人も少ないのか?蜘蛛の巣と格闘しながら、シダのジャングルをかき分けてゆく。漸くたどり着く米子浜は、松原と浜のコラボが美しい。日本の砂浜情緒をかきたてるかの様な光景だ。ただ、網代浜も米子浜も漂着物であろうか?打ち上げられたゴミが多いのがちと残念だ。
南伊勢の美しい海岸線、塩竃浜~網代浜~米子浜。
青空もいつしか春霞に覆われて、初夏の様な日差しも、やわらかな春の光へと変わっている。米子浜の波打ち際で、本日の行程を振り返りつつ、心地よい疲労感に包まれる。

【米子浜へと】

海抜0mからのアップダウンを繰り返しながら、およそ15kmほどの周回コース。鈍りきった体にはちとハードな行程ではあるが、光り輝く海あり山あり、そこかしこに南伊勢の自然美が詰まる、バラエティに富む海岸線ハイクに達成感は十分。
縦走の締めは、そよぐ春風心地よい相賀浦漁港にて、冷え冷えのガリガリ君♪。
身も心もほんわか充実。春の南伊勢、海岸線ハイクの一日でした。

【縦走の締めにガリガリ君♪】

南伊勢の海岸線ハイクをウェブアルバムにアップしました。よろしければ以下のリンクよりご覧下さいませ。
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光る海と山。南伊勢の海岸線をゆく♪



ちなみに・・・

Yahoo地図で、我が家にマウスカーソルをピタリと合わせ、そのままページアップキー(↑)で地図をひたすらスクロールすると・・・。
金沢市郊外の内灘海岸にて、カーソルは日本海へとたどり着く・・・。
内灘海岸・・・いつかは訪れなきゃね。(^_^)

皆様も一度お試しあれ。



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