2011年10月10日月曜日

「崩壊!」江馬小屋谷・・・

2011年10月8日(土)晴れ

【標高】
江馬小屋林道入口(350m)~ナンノ木平(1180m)~白倉山(1236m)
【コースタイム】
江馬小屋林道入口(8:15)~江馬小屋登山口(8:40)~獣檻(9:30)~ナンノ木平(10:15)
~主稜線(10:35)~白倉山山頂(11:45~12:45)~稜線上露岩でお昼(13:45~14:15)
~ナンノ木平(14:45)~獣檻(15:10)~江馬小屋登山口(15:55)
【温泉】
香肌峡温泉スメール(700円)

9月の紀伊半島豪雨の猛威は、蓮の山奥にも甚大なるダメージを与えていた。
先月末、蓮ダムを訪れた際、ダム湖に溜まる赤茶けた泥水が気になっていた。上流から莫大な量の土砂が流れ込んだ証拠である。蓮川上流の谷は大丈夫なのか・・・?


在りし日の江馬小屋登山口
今回、蓮の谷の中で、宮の谷の一つ下流にあたる江馬小屋谷へと、9月の豪雨以来始めて足を踏み入れてみる。 江馬小屋谷の登山口までは、県道蓮峡線から江馬小屋谷に沿って伸びる、江馬小屋林道が利用できる。江馬小屋林道は、以前から車高の低い私の車では登山口まで乗り入れるのが難しく、今回も林道入口の空スペースに車を停め、登山口まで10分程の林道歩きを開始する。しばらく歩くと、突然目の前の林道の左半分がすぱっとなくなっているのに出くわす。林道の半分が、左側の谷にざっくりと崩れ落ちてしまっているのだ!これでは車1台通過するのも困難か?さらにしばらく歩くと、右手斜面からの出水で崩壊したと思われる岩塊が林道全体を覆っている。ここに至っては、例え車高の高い車と言えども通過する事は不可能である。そして・・・驚愕のシーンはこの後すぐ!

左岸はざっくり流されて・・・
江馬小屋登山口は江馬小屋谷と野江股谷の合流地点にある。林道終点には登山口に渡る小さな赤い鉄橋が架かっていた(上の写真)・・・それが・・・
右手、野江股谷からの濁流が流し去ったのか、沢の左岸、つまり手前の大地がざっくりと崩壊し、残された巨大な礎石の上に、向こう岸に渡るための小さな赤い鉄橋だけがむなしく空に漂っている。狭い谷に長時間に渡り、大量の濁流が流れ込んだ結末であろうか・・・荒れ狂う自然の猛威の凄まじさよ!暫しこの光景に呆然と立ちすくむ。
気を取り直す様に、崩落に気遣いながら崖を下り、左岸を流し去った濁流が嘘の様な、細く穏やかな沢を渡渉して、向こう岸に渡る。

林道も車両通行不能
 江馬小屋登山口からの入山は3度目。台風の影響か、大量の落葉で登山路の踏み後も見失いがちであるが、コースの雰囲気がある程度記憶に残っているので、路を誤ることはない。こんな状況で、最近は登山者の利用もないのか、至るところで雲の巣に襲われ、たまらず適当な長さの木の棒を振りかざしながら歩く。さらに人気のなさが不気味で、棒で切り株や岩を叩きながら、あるいは熊鈴を全開で鳴らしながら、静かな山道を騒々しく登っていく。これ熊除けの為の自己顕示行動のつもり・・・
蓮の谷では、宮の谷のさらに上流、奥ノ平谷付近が熊の生息地と言われるが、北海道では町中まで熊が現れる昨今。お願いだから、突然のお見合いはなしね!とばかりに、騒音を発しながら歩く小心者の私・・・(苦笑)

晴天の迷岳に♪(白倉山山頂にて)
主稜線に出てからは、櫛田川と宮川の分水嶺となるやせ尾根を、白倉山へと向かう。以前、この尾根を池木屋山まで歩いているので、白倉山まで歩けば迷岳から池木屋山までの市町境尾根(松阪~大台)を踏破する事となる。

しかしながら、このやせ尾根が中々のアップダウンで難路とくる。テープや踏み跡も不明瞭で、稜線にこだわり過ぎると、とんでもない藪こぎを強いられたりする。もっとも、無理に稜線を歩かず、松阪側の斜面を巻いて行けば随分歩きやすい・・・という事を帰り路で気づく・・・(苦笑)
とにかく山慣れした者にしかお勧めできないルートではある。
古ヶ丸山と仙千代ヶ峰
そんなこんなで、ようやくたどりつく白倉山山頂。登山口から3時間。久々に遠い山頂だ・・・(疲)。
以前、迷岳から縦走して踏破した山だが、その時に比べ、山頂の周りの藪が成長して、見晴らしが若干悪くなった様な気がする。とはいえ抜けるような晴天の下、見えるべき山は全て見える。「展望の山」の代名詞に嘘偽りなしの大展望。静寂の山頂にて、全て独り占めの贅沢を満喫する。

そして、もちろんお待ちかねのおやつタイム!
本日のメニューは「ココアロールケーキ♪
ほんのりほろ苦いココア生地に、甘さ控えめのふんわりクリームがベストマッチ!ホットコーヒーと一緒に、ふんわり、まったり至福のおやつタイム。晴天の秋空の下、大変おいしゅう頂きました・・・♪


抜群の晴天の中。人っ子一人出合わずの静寂の8時間・・・玄人好みの登山路だけに、早期復旧が望まれる、秋風爽やかな江馬小屋谷登山路でした。

江馬小屋谷の現状をウェブアルバムにアップしました。よろしければ以下のリンクよりご覧下さいませ。(スライドショーにてご覧頂けます)
↓↓↓
アルバム 「崩壊!江馬小屋谷」



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6 件のコメント:

  1. こんばんは~
    この様な場所は初めて知りました。
    山慣れした者にしかお勧めできないルートでしたら、
    ポチさんにも是非お勧めしてあげて下さい(笑)
    お待ちかねのおやつタイム!これがいいですね・・・
    本日は「ココアロールケーキ♪」ですか・・・?
    とってもおいしそうですね\(~o~)/
    先日のコスモスのご紹介で、早速行って来ましたので、
    一度またブログを覗いて見て下さい。
    あっ!DBもアップしましたので、ヨロシクです^^

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  2. りんりん様。
    コメントありがとうございました。
    どうも、蓮の近辺はいたるところで林道が崩壊している様で、今の時点ではあくまでも自己責任でお越し下さい・・・としかご案内できないんです。7年前の宮川豪雨では、三重県内一の渓谷美、大杉谷が大崩壊し、いまだ完全復旧しておりません。こんな風に美しい谷が荒れてしまうのは悲しいですね。早期復旧を願うばかりです。
    ※コスモス・・・満開でしたね♪

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  3. こんばんわ・・!

    ぽちさんです~~

    takepapaz さんは奥蓮に行って居られたんですね・

    ウェブアルバムも 拝見しました。
    本当に酷い事に成ってるんですね・・
    余り登山者も居ない所、復旧は何時の事に成るか判りませんね

    紅葉の頃に、明神岳目指して、行ける所まで行って見ようと思って居ましたが
    それだけ荒れてては、 ポチさんには 無理ですね・・
    テープや、道標が無く成ってたら とても無理です・・
    猫滝、どっさり滝を見に行く事にします。

    さて、今回は 投稿出来るかな・・?

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  4. (*^_^*)お早うございます!
    ひろし爺のデジブックにお越し頂き、有り難うございました。
    其方の方も今回の台風で大分被害が有ったようですね。
    年齢の関係で最近は山登りをしませんが、山の素敵な雰囲気は大好きです。
    熊に合わない様!(^^)!に気をつけられて、登山を楽しんでまたブログで見せて下さいね。
    ('_')それではまたお伺いします。
    ('_')ひろし爺のGooブログの方に遊びにお越し下さい!
    ('_')来訪・コメントを、お待ちしていま~す!

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  5. ポチさん様。
    コメントありがとうございます。
    桧塚の投稿でご紹介させて頂きました林道も、途中で橋が崩落している様で、登山口まで車で行く事ができません。
    三重県側から桧塚に登るには、ヌタハラ谷側から登るか、東に延びる稜線を延々と縦走するかです。いずれも体力的に厳しいルートですから、あまりお奨めはできません。
    宮の谷の状況はちょっとわかりませんが、無理をなさらない様にお楽しみ下さいませ。
    ※渓谷の紅葉はまだ早いかな・・・?

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  6. ひろし爺1840様。
    コメントありがとうございました。
    先の台風の被害で、奈良県では今も国道は迂回路利用ですし、三重県内でも南の方のJRの鉄橋が流され、1ヶ月近く不通となっておりました。まずは生活に直結した箇所の復旧が優先ですので、林道などはいつ復旧する事やら・・・
    その影響で、登山路などの人気がなくなると・・・熊が降りてこないか心配です。

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