三重を含む紀伊半島は、かつてない長時間に渡る台風の風雨に見舞われた。
奈良、和歌山山間部の土砂災害。三重県紀州地域の水害。こちら三重県中部においても、長時間に渡る豪雨の影響で、宮川、櫛田川の洪水警戒水位を難なく上回り、決壊、大洪水の緊張感に恐れながらの数日間を過ごした。
当方はと言えば・・・たとえ台風と言えども、予定通り休日出勤でスケジュールをこなす日々。9月は山にも行けずに、山への想いは募るばかり。
この日曜日、運よく午前中に仕事も一段落し、鉄分ならぬ山分を補給するため、久しぶりに櫛田川上流へと車を走らせる。
国道166号線も先の台風の影響で、所々寸断されたとの話を聞いていたが、走ってみた限りその様な痕跡は、微塵も感じられない。ただ並行して流れる櫛田川は、いつもの清流とは程遠い、赤茶けた濁流が轟々と流れている。飯高町森で166号線および櫛田川の本流と別れ、櫛田川支流の蓮川沿いに車を走らせる。6月の桧塚以来のホームグラウンド。いつもの蓮の山々が変わらぬ山容で迎えてくれる。
思ったよりも水は少ない・・・ |
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こちら春先(4月)の湖面 |
その入口にあたるのが蓮ダム。
ここに来るといつも、これから登る山への想いが最高潮に達する、私にとってのパワースポットでもある。
蓮ダムも、この台風では貯水量が満水位を超え、洪水調整が緊張感の中フル稼働していたと聞く。
下流の濁流の様子から、本日ももさぞや・・・と思ったものの、予想に反して、貯水量は少ない。春先の湖面と比較してもその少なさは一目瞭然。湖面側の選択取水施設の露出具合をみると良くわかる。
下流域の洪水の恐れが解消された場合は、速やかに貯水量を減らし、次なる脅威に備えたキャパを確保する。下流域の洪水調整機能を担うダムの貯水量調整は、流域の水位の値と連動し、ダム管理システムによってプログラムチックに行われる。前職で、プログラマとして各地のダム管理所を回った縁もあり、個人的にはダムに対する思い入れが若干ある。下流域の人々のために、水没した集落がある。巨大技術の影には、必ず何処かに犠牲になった人々の想いが見え隠れする。それでもこのダムが、大多数の人達に与えた恩恵を信じたい。原発のように、人々を不幸に陥れることのないことを願う・・・
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ダムでおやつ♪ |
そんなことを思いつつ、ダムサイトで久々の山のおやつ♪
ダム管理所横の階段を登り切ると、ダムとダム湖を眺められる展望台。巨大なダムと、蓮の山々を眺めながらの至福のおやつタイム!
ダム管理所横の階段を登り切ると、ダムとダム湖を眺められる展望台。巨大なダムと、蓮の山々を眺めながらの至福のおやつタイム!
今日のメニューはやまざきの「栗たっぷり大福」
ふっくらもちもちの皮に包まれた、栗の粒入り餡の上品な甘さが、すきっ腹に心地よい幸福感。久々、和の甘さを存分に満喫させて頂きました。ごちそうさま♪
今週は、またもや台風の影響が心配されるところだが、蓮ダムの洪水調整機能はいざという時に備えて準備万端。非常用放流ゲートが頼もしげに立ち並ぶ様には、一種の構造美すら感じられる。
次回もその機能をフル稼働し、下流域の町々を水害から守ってくれることを期待する。
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秋空に映えるダムゲート |
10月になれば、当方の仕事も一段落つく。
そしたらまた、この山々に戻ってくるよ!
初秋の空に誓うかの様に蓮のダムサイトを後にする。
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煌く湖面(4月) |
春の蓮の様子もウェブアルバムにアップしております。よろしければ以下のリンクよりご覧くださいませ。
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アルバム 「蓮の春」
アルバム 「蓮の春」
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